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中国システムを肯定するのか否か~米国との長期覇権争いへ

    進行中の米中貿易摩擦の背景は中国システムの欧米システムへの挑戦にある。

    米国は中国システムとの覇権争いに目覚めた。

    単なる貿易摩擦を超えて価値観を争うという深刻な戦いになる。

    我が国は覇権争いの本質を正しくとらえる必要がある。

    価値観において欧米に与する我が国は中国に対しては欧米との足並みを図ることが基本。

   と同時に、実務的な面での隣国中国との関係も対移設にしなければならない。
   
    難しい時代となった。
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党の支配下にある中国の司法制度~世界の不信を買うだけ

   中国の司法・裁判制度は欧米とは全く異質のものだ。

   早い話が、共産党の意向次第でどうにでもなる。

   共産党の意向とは党幹部の指示に従うということ。

   中国の「法治」は、検察も裁判所も党幹部の手足となって秩序を保つということだ。

   人権派弁護士王全璋への裁判は弁護士との接見が禁止され3年半の拘束を経て、非公開の裁判で内容も明らかにされないまま、国家政権転覆罪で懲役4年6月の判決を言い渡した(天津市地裁19・1・28)。

   到底受け入れられない人権無視だ。

独裁体制の強権体質~中国成長のカギ

  経済の並外れた急成長は独裁体制の持つ効率性を背景としている。

  リーマンショック時の大型公共投資主導の急成長はその好例。

  米中経済摩擦での困難にもおそらくは最善の対応を以て臨むだろう。

  しかし、短期的な効率の良さは、同時に、中長期的にはいびつな経済をも生む最大の原因ともなっている。

  長い目で見れば、効率の悪い、成長阻害要因となるだろう。

  国家に支援(補助金など)をあてにした企業は裸での競争には耐える体質を持てるようなものにはなりにくい。

  また、人権や法治に対する過敏な警戒心は、為政者の自信のなさの故だ。

  経済大国になった中国の今後の成長はこれまでの成長を支えてきたものとの決別と言う苦しみをいかに乗り越えられるかにかかっている。
  

  

公務員の人材に劣化が生じていないか

   公務員の劣化が懸念される。

   統計に関して誤りに気づいていながらその重要性への理解がなかった厚生労働省、政治家への配慮から決裁文書の書き換えまでした財務省をはじめこれまででは思いつかなかったような問題行動が相次いでいる。

   各機関の幹部からは職員の意欲のなさを歎く声がしばしば聴かれる。例えば、幹部昇任試験での倍率低下などに見られるように、意欲はどこも顕著な低下傾向にあるようだ。曰く、幹部になっても責任が重くなるだけ・・・といった空気が蔓延しているようだ。

   こうした顕在化した事案のほかに、警察官の捜査力など日常的な業務の中で心配になる諸点が目に付くのは私だけだろうか。もちろん働き方改革など意識の変化も絡んでいるのだろう。しかし、警察官が犯人を前提に定時退庁はないだろう。事案処理は顕著な遅れ傾向にあるようだ。

   このまま放置することなく、どうしたらいいのか?

   現役公務員からの本気の抜本的な提案が聴きたい。   

   

   

尊敬と信頼を失うアメリカの損失

   トランプ大統領を評価するのはまだ早いかもしれないが、アメリカが失ったものは明らかだ。

   尊敬と信頼。

   それに裏付けられて、アメリカが持ち続けた第二次世界大戦の時代の世界の紛れもないリーダーの地位。

   理想によって国際関係を取り仕切るという大義名分。

   それによってもたらされた何ほどかの秩序。

   これを支える多国間・国際主義協調。

   これからの国際関係は、それぞれの利益によって相争われる時代へと転換したということ。

   アメリカと中国はその時代の紛れもない主要競争者。

   その他の国は、ケースバイケースで両国のいずれかと結んだり離れたりを繰り返す時代になる。

   我が国にとってはそんなに悪い時代ではないんかもしれない。

   賢明であればだが。
プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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