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領土を巡る国際関係について~北方領土を中心として~

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  尖閣問題が連日報道され領土問題への関心が高まっている。市民向けの教養講座での領土を巡る国際紛争に関するレジメを紹介したい(2013年7月時点でのもの)。講演では質問を受けてのアドリブを心掛けている。レジメはあくまでも参考までという使い方になる。


 始めに
  国家とは何か・・・近代戦争遂行の単位?
  交渉での領土返還は至難

1 領土とは
  国土は領土・領空・領海からなる<居住実態がないと紛争原因となりえる。時効も。
  海洋権益の基点
    島と岩礁(中国は「沖の鳥島」を島とは認めていない)
<国連海洋法条約での島:自然に形成。高潮でも水没しないことが条件。
2 海洋権益・・・領海を含め世界6位の排他的経済水域(EEZ)
  メタンハイドレート
  レアメタル(希少金属)
3 北方領土(南千島)
  千島樺太交換条約
  日露戦争での南樺太日本への割譲
  ヤルタ・ポツダム体制
  第二次世界大戦の結果得た領土(戦勝国既得権益)
4 日本を揺さぶる「(面積)等分論」・・・経済協力加速への呼び水狙い
  中国やノルウェーとの領土・境界画定での先例は戦勝国として獲得したものではない
5 竹島
  北朝鮮の白頭山と並ぶ韓国の聖地化
  併合されたことによる被害者意識・「侵略過程で起きた歴史問題」(認識)
6 尖閣列島
  清朝時代の最大版図を自国領土とする潜在意識(「古来中国固有の領土」)
7 沖の鳥島(東京都小笠原村):満潮時は環礁の中に1メートル弱の岩2個という状況になる。 海保灯台・保全対策工事(コンクリート防波堤)済み。

終わりに
  隣国の宿命
  紛争の常態化・危機対応(処理装置)

参考情報
1 メタンハイドレート
  日本近海に国内の天然ガス消費量の100年分(推定)存在
  18年度までに生産技術(海洋基本計画・政府素案)
2 レアメタル(希少金属)
  コバルト、マンガンなど。
  南鳥島沖など。
3 フォークランド紛争
  探検家による発見を根拠にした英国とアルゼンチンが武力行使(82年)で争う。
  英国の実効支配下にある。
4 ヤルタ会談(45・2・4~11クリミア半島ヤルタで第2次大戦処理を巡る会談)
  極東密約で千島・樺太をソ連領に約束。米はルーズベルト個人の文書で公式文書ではないとしている。
5 沖の鳥島:高潮時には2つの小島を残して水没。ドーナツ状の護岸で侵食防止。完全に囲むと島と認められなくなるので水路が開き海水が流れ込む。「沖の島がなくなると、日本の国土より広い役42平方キロメートルのEEZを失う」(国土交通省)「万が一、サンゴの幼生が入って来なくなったり、順調に成長しなくなったりすると島は消滅する」(東大茅根創教授)コンクリートで創った陸地は島とは認められない。自然のサンゴでできている島であり続けられるか?国際社会の目がそこに注がれている。
6 領土に関する中国の主張
  紀元前の漢や春秋時代の書籍など歴史的記述を根拠にした先占利用権。
  権利関係を2国間の調整で解決。
 <多国間の国際法と国際秩序を重んじるという周辺諸国と緊張関係が深刻となっている。
  例:フィリピンなどは、EEZ(200カイリ排他的経済水域)を定めたNCLOS(国連海洋法規範)などを根拠にしている。
7 人民日報、沖縄県についても「歴史上の懸案であり、未解決の問題だ。改めて議論する時期が来た」「日本が武力併合」と主張する学者の論文を掲載(13・5・8)
 <菅官房長官「全く不見識」と述べる(5・8)
8 人民日報傘下の国際情報紙環球時報社説で「琉球復活組織育成を」提案(5・11)
  その上で「中国は琉球への主張を回復するのではなく、今の琉球の(日本に帰属している)現状を否定できる」「琉球国の復活を目指す組織を中国が育成し支持すべきだ」と強調、「20~30年たてば、中国の実力は強大になる。決して幻想ではない」とけん制した。
9 領土での現状変更(妥協)はそうせざるを得ない喫緊の事情の存在が不可欠の前提だが、ロシアにそれはあるか?
10 ナショナリズムを煽らない配意
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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