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攻める中国に守勢の米国~米中国防相会談に見る姿勢の違い~

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  米中国防相の会談でアジア太平洋地域の安全保障を巡る両国の姿勢の違いが鮮明になった。8月19日の国防相会談での中国の強気発言が目立った。
  近隣国と摩擦を生じさせる海洋利権を巡る中国の挑発行動や軍拡に懸念を示してきた米国に、常万全国防相は共同記者会見で「自国の核心的利益を手放すことなどだれも夢想すべきではない」と断言。「過度な米軍の軍事演習は地域の状況を複雑にしかねない」と、米軍の演習に牽制球を投じた。
  対する米ヘーゲル国防長官は、「両国間の信頼醸成がきわめて重要」などと融和を意識した発言に終始した。
  サイバー攻撃問題でも、常国防相は「技術的な優位によってサイバー空間での他の国家主権を弱めることに反対する」「我々はあらゆる二重基準(ダブルスタンダード)を認めない」と、米側の秘密裏の情報収集活動をけん制した。
  米国への対抗心をあらわにした中国の安全保障面での攻勢が目立っている。また、経済を梃子にした東南アジア地域での存在感の誇示も目立っている。3月就任の王毅外相の東南アジア訪問は21日からのカンボジア訪問で4回目になる。
  米国は、ケリー国務長官が、シリア、エジプトなど緊迫の中東問題に忙殺されアジアまで手が出せない状況に陥っている。今後、こういう状況が常態化することへのわが国の覚悟が欠かせない。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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