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パリ同時多発テロの影響

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 米中枢同時多発テロ(01・9・11)、マドリッド列車爆破テロ(04・3・11)、今回のパリ同時多発テロ(15・11・13)・・・同時多発テロの発生が続いている。

  パリ同時多発テロの発生を受けて、とりあえずの気づきの注目点、以下の通り

1 一匹狼という個人的テロから、10人を超える組織的・計画的テロにISの組織力が向上
   死亡した犯人が8人、レンタルした車2台を借りた名義人(ベルギーで3人を拘束)、逃亡している犯人、その他・・・関係した容疑者は相当な規模に達しそうだ。
   
2 国内に共犯・・・8人の死亡犯人の1人はフランス国籍所持者
  死亡した犯人は、シリア、エジプトのパスポートしていた。
  移民の中にIS関係者が紛れている可能性が高い。
  欧州各国は国境での入国管理を復活・強化している。欧州の掲げる「移動の自由」への影響が必至。

3 移民容認の転換懸念
 
4 高度の武器の闇ルートの存在
  欧州で、高度の武器の流通闇ルートが存在していることが明らかになった。
  かなりの計画性、組織性がうかがわれる。
  高度の武器が入手できることは確実だ。
 
5 英米に続き、欧州各国の治安情報機関の整備・改革が高度化
  情報収集体制の強化、特に武器の闇ルート対策・・・欧州各国の関係機関の改革が進むことは必至

6 イスラム教徒への偏見問題
  過激派家の警戒からイスラム教徒への偏見へと影響していく懸念
  今回のIS犯行声明にも「十字軍」という言葉があった。宗教間対立助長を避けることが重要な視点だ。

7 難民受け入れへの影響:犯人の残したシリア・パスポート
  同パスポート所持者が先月(10月)ギリシャで難民申請していたことが判明した。
  シリアからの難民としてISテロリストが紛れ込んでいたことが明らかになった。
  欧州の難民受け入れへの影響が懸念される。 

8 空爆のダメージ
  犯人の叫び、犯行声明などから犯行の背景にフランスのシリア空爆(15年9月開始)があったことは明らか。
  それだけ空爆がダメージになっているということ。

  空爆に参加している英米仏露は要警戒警戒。
  ISは、ロシアを名指しで次の標的としている。名指しされたモスクワなどは要警戒だ。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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