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東日本大震災から5年~語り継ぐ記憶

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   2万人余りが犠牲となった東日本大震災から5年。
   私個人の経験として語り継ぐべき記憶を書き留めておきたい。
   2011年3月11日午後2時46分三陸沖が震源の大地震、川崎市役所危機管理室で勤務中に大きな揺れを感じたのはおそらく2時50分近かったか。建物全体がゆさゆさと揺れる周期の大きな揺れだった。私は地震の標準マニュアル通りに、机の下に身を潜めた。危機管理室員の中で私のように身をひそめる行動をとった人はいなかったように思う。とるべき行動を実際にとることができるかどうかは別の問題と実感した。
   当日は危機管理室があらかじめ予約していた近所のホテルに泊まった。ニュースで伝えられたのは、都内や周辺地域では各地で帰宅難民があふれていた。被災時には家族が心配で無理をしても帰宅したくなるもの。都心から近郊自宅へ帰宅を急ぐ人でどこも大渋滞だった。
   川崎市では、当日、バスを終夜運転とした。ターミナル駅に滞留する人の減少に役立った。臨機応変の判断が肝要だ。
   川崎市役所屋上から東京湾対岸の市原市付近などの石油タンク火災の火炎が鮮明に見えた。大きな事故だと実感した。海岸付近の石油タンク群のもろさが感じられた。地盤が液状化などで痛み、タンク付属品などが壊れ、タンクが傾き、油があふれ出たらしい。タンクそのものは頑丈であっても、地盤や周辺施設などがもろいということがままある。原発で、耐震レベルの低い付近の発電装置や防災設備が壊れる被害などもまま起きる類。
   消防隊員などが福島原発に出動していった。危険な業務に向かって誰一人出動を拒否する人はいなかった。日本人の非常時への責任感などレベルの高さを実感した。
   後日、出動し原発に向け放水した勤務員から体験談を聞いた。危険に立ち向かった隊員の話は重みがあった。
   帰宅は翌日だった。抗争マンション20階の自室は、転倒防止対策をとっていなかった本箱が倒れていた。被害はそれだけ。
   エレベーターが停止し、高層階の高齢者が2回の緊急避難設備に泊まった人が何組かいた。
   近所の九段会館のホール天井が崩落し何人かの犠牲者が出た。その他、学校の体育館などの天井崩落被害が生じた。
   液状化被害の浦安市ではマンホールが2メートルほども浮き上がっていた。マンションはしっかりしているのだが、上下水道などの配管が露出していた。道などの段差で交通が途切れていた。
   津波直後の銚子南の」旭市の津波被災地、津波襲撃1週間ほど後の仙台、岩手三陸沿岸部から福島県境までの沿岸部を車で走った。その惨状は様々な記録に残っている通りだ。
   津波当日でもスーパーなどで泥棒が出た話などを直接聞いた。腕時計をいくつも腕に着けた人もいたとか。
   物流が止まり3週間ほど、物々交換状態になった仙台市民の話も、非常時の人間の行動の実態を感じさせるものだった。
   危機管理専門家を自称し講演なども数多くこなした私にとって、雲仙普賢岳噴火災害、阪神大震災と並んで現地を踏んだものとしての語りの原点、原材料となっている。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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