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中国、台湾への新たな揺さぶり~ケニアから台湾人45人大陸に移送

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 中国のあからさまな台湾次期政権に対するゆさぶりが目立つ。
   台湾では1月の総統選挙で勝利した蔡英文親民党主席が4月に総統に就任する。
   親民党の独立色の濃さを嫌う中国大陸政府は各種のいやがらせを強めている。
   
   最近の事例。
   中國政府はケニア政府に働きかけ、ケニアに不法入国していた台湾籍人をほかの中国人とともに中国大陸に強制送還させ大陸で捜査することを狙っている。
   4月12日時点で45人の台湾人が中国大陸に送還された。
   台湾当局は「強制連行」だとして中国に抗議した(4・12)。
   中国は台湾と国交のある国に働きかけ、断交させ中国との国交へと変えさせる切り崩し工作を活発化させている。
   国民党政権時代には控えていた感があるこうした台湾への攻勢を親民党政権に向け活発化させたもの。
    
   注目すべきは、中国の台湾への各種圧力強化攻勢はどういう効果を及ぼすか・・・ということだ。
   国際社会でこれ以上活動空間を狭めらるのはかなわないと、台湾の人々が中国の下でやっていくしかないと、中国との統一を受け入れるようになるのか。
   反対にこうした卑劣な圧力をかける中国当局への反感を強め、できれば独立したいものだととの思いを強めるのか。

   私は、後者だろうとみる。

   現実的には、現状維持ということで、事実上の独立した政治形態の台湾でいくということ。心は大陸中国とは一層遠い存在となるのではないか。基本的人権、ふつう選挙による指導者選びといった価値観で中国大陸の硬直した独裁政治体制への自分たちの異質性、優越性への自信を強めて行くことだろう。

   一党独裁の中国当局は民心をとらえることは苦手と見える。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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