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反日デモ抑制で静かな柳条胡事件記念日

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 満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件記念日の9月18日、中国遼寧省瀋陽市の「九・一八歴史博物館」での式典は例年通りに行われたが、当局の厳戒下、反日デモは抑制されたものだった。昨年は尖閣列島問題(日本政府は直前の9月11日に国有化)で反日に火が付き大量の市民を動員しての大規模反日デモだったこととは段違いの静けさだった。
  人民日報は同日、「歴史の忘却は裏切りを意味する」と、愛国心を煽るコラムを掲げた。瀋陽で鳴らされる記念のサイレンの意義を「この日、再び鋭い防空警報が大空を引き裂き、億万の中国の子供らに中華振興の意志と勇気を引き渡す」と説明した。
  総じて、反日よりも愛国心の鼓舞に力点が置かれていた。
  中国政府は、国内の民心の動向に神経質になっており。できるだけ民心に寄り添いながら、特に、日本問題で弱腰との批判を招くことがないようにしたいということだ。さりとて、さらに反日感情を煽ることは、当局への反感を煽ることにもつながりかねないことへの警戒心も強く、できれば、一般的な愛国心キャンペーンへと収斂させていきたいということとみられる。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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