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中国、影の銀行対策は大丈夫か

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      今日(9・30)の日経は、中国経済特集としてシャドーバンキング問題を取り上げている。中国では、銀行を通していない資金融資が急速に膨張している。
   
      銀行の販売した理財商品だけで9兆800億元(約145兆円)、昨年末比28%増、に達している(銀行業務監督管理委員会、6月末)。信託会社が直接販売したものや企業間の資金の貸し借り、ネットを通じた個人の資金融資などを含めると、いくらになっているのか定かではない。というより、理財商品の定義もあいまいで把握の仕様がないという状態だ。
     
      昨日(29)のNHK特集(夜9~10時)では、400兆円にも上っているとの見方を紹介していた。
銀行管理が厳格な中国ではそれを嫌ってシャドーバンキングが膨張した。銀行を保護したいという当局の姿勢がシャドーバンキングを膨張させている。
    
      シャドーバンキングで集めた金は、地方政府の経済開発区など大型開発に投資されている。理財製品を扱っている主体は事実上、地方政府そのものだ。10%に近い高金利をうたってのシャドー―バンキングが集めた資金は、現在、バブルの泡と消えかねない危うさに陥っている。
     
      中国でバブルが破裂されたらその影響は、わが国はもちろん、世界に及ぶことは避けられない。
  
    2012年末時点での地方政府出資の資金調達会社(地方融資平台*)の負債総額を19兆元(約307兆円)とする集計が野村ホールディングスの香港現地法人、野村国際によって試算された(日経9・30)。野村国際は、地方政府の財政に十分な余力があり短期的には金融システム全体へ連鎖する恐れは低いと想定する。
  *地方融資平台は中国の地方政府別働隊で、その負債は地方政府の負債に他ならない(隠れ借金)。
  
    野村国際の試算は、869社の地方融資平台の財務データを基にしたもの。これに様々な融資などを含めた資金調達額(借金)は更に大きなものになることは確実だ。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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