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興味の持てる「米国例外論」と「ロシア例外論」の論争

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   ロシアのプーチン大統領が、9月NYタイムズへの寄稿で「米国例外論は危険」と述べたことが、米露のメディアでの論争に火をつけている。元来は、シリへの国連決議なしでの軍事行動を正当化しようとするオバマ大統領をけん制したもの。しかし、米ロ両国のマスコミは、文明論の次元にまで発展させた論争を展開していて興味深い。
   「米国民が他より優れているのではなく、米国の経験がユニーク、つまり例外的なのだ。」(ワシントンポスト電子版)と主張、ユニークな経験とは、人種や宗教などの混合と自由な社会が、創造力と発明の才を持った世代を生んできたこととした。移民によって構成された国々に共通しているとはいえ、人種や宗教のブレンドは米国の誇れる特長だろう。そうした自己認識に立ち、更なるブレンド、共存への知恵を発揮することを期待したい。
   ロシアの英字紙、モスクワ・タイムズは「ロシアこそ自国を特別視する長い歴史を持つと」指摘、西欧でもアジアでもない「独自の発展路線」を追求してきたことを上げた。その上で、プーチン氏も反米主義などの点で「ロシア例外論」を体現していると論じた。「米国例外論」とは正反対に、個人の自由を犠牲にした国家権力の強化を特徴にしていると強調した。(本稿は産経10・1を基に考察した)
   ロシアが個人の自由を犠牲にしていることはアメリカとの対比で最も弱点となる。それは中国にも当てはまる。
 
   プーチン大統領が、最初に持ち出した米国例外論は、「国際紛争に関して、安全保障の担い手を国連に任せなさい」というルールが機能していることを前提としている。その前提が機能していないとすれば、放置するのが良いという主張だろうか。果たして、それでいいのか?そこを論じてもらいたい。国連安保理が機能しない場合の責任は、常任理事国5カ国が負うべきではないか。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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