国際政治の冷厳な現実~使い捨てられるイラククルド

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   イラクのクルド(約500万人、武装組織ペシュメルガ)はISとの戦闘での地上軍として最も勇敢に戦ってきた。
   アメリカもペシュメルガに武器を供給するなどの支援を行ってきた。
   クルドがISとの戦闘の先頭に立ったのは、独立への最大のチャンスとすべく、実績を稼ぎたいという思いだった。
   しかし、クルドは、ISがイラク国内から駆逐されるや、用済みと言う冷酷な事実に追い込まれている。
   トルコやイランもそれぞれ国内のクルドへの影響力を恐れ、イラク政府のクルド締め付けに協力している。
   欧米も各地の分離独立への影響を懸念し、クルドへのコミットメントを控えている。


中東の安定化のためにもイラク政府とクルドの共存をうながすべく、国際社会は調停努力をしたいものだ。
   ISとの戦闘では利用したが、鬼がいなくなった今は用済みということ。

   話し合いでの分離独立など考える方が甘いということになるのか。

   クルドとしてはISを温存していた方が有利だったといえようか・・・。
   
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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