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中国の少数民族政策

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  新疆ウイグル自治区はチベットと共に独立志向の存在する中国にとっては頭の痛い少数民族問題の舞台だ。中国は「革新的利益」という表現で妥協することはないことを表明している。
  中国の少数民族対策は、一言でいえば、同化政策といえよう。圧倒的な人口を誇る漢民族(全人口の91.5%)を新疆ウイグル自治区に移入し、政治ばかりでなく、経済活動の実権も漢民族の手に握られている。
  近年の急速な経済開発も政府と漢民族の手によって推進されている。問題は、その恩恵に浴する漢民族と相対的な貧困状態に置かれる、ウイグルなど少数民族との格差が拡大していることだ。都市周辺では、急速な開発でウイグル人の住むイスラム式の住居が取り壊され、農地が取り上げられている。家(低層マンションなど)は提供されるが、社会の急速な変化に取り残された人々の不満は増大する。
  天安門前自爆テロ(10月28日)の犯人(夫婦と夫の母親)も、土地収用による生活苦が原因だったのではとする見方が存在する。
  中国外務省の王道局長は「中国の発展と安定を破壊しようとしたことに、まずはしっかりと目を向けるべきだ」(日経11・3)と、中国のウイグル族締め付けを前にウイグル族への同情論の強い国外の味方に反発して見せた。
  中国政府は、ウイグル族への強硬姿勢も、テロとの闘いの一環とし、「国際テロ組織との闘い」への国際社会との共闘との説明に必死だ。
  中国当局のウイグル族の心をつかめない、強権一点張りの市政では先が思いやられる。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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