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 現代の若者論~息切れしている社会のあり方~

大卒の就活に関する講演依頼に応じての講演の一つで使用したレジメです(2012年時点)。
 
 状況分析
1 就職ミスマッチ
  就職3年前後の37%が「昇進いや」
  いつまで働きたいか・・・「転職できる実力がつくまで」が約3割で定年まで(19%)を上回る終身雇用イメージは2割どまり。
  44%が学生に戻れるならもう一度就職活動したい。(一般社団法人・日本経営協会調査12・6時点、日経12・8・13)  
<就職前のイメージと現実の違いが転職願望強め、昇進意欲を低下させている。
<参考情報>
* 日本生産性本部調査:12年入社新入社員対象調査では「今の会社に一生勤めたい」6割超で過去最高だった。<就職時点と3年経過時点のギャップか?
2 20年超の停滞はなぜ?
  20年間でGDPはマイナス1.7%、企業物価はマイナス6.7%
家電業界をはじめ戦略の誤りが多いのはなぜだ(価格競争の消耗戦)?需要を創出するような画期的な商品が無い。経営者の怠慢では。
 ITなどの新技術使用した製品開発では米国がリード。ベンチャーのアイデアを取り入れる力が日本は低いのでは(ベンチャー買収)。
 リスクが高いと尻込みしがちな日本経営者。大胆な改革が期待される。
3 日本型雇用慣行の重要性の低下(最近20年余りの変化)
日本型雇用慣行:長期雇用、年功賃金、企業別労働組合・・・徐々に特長弱めてきた。
     戦前に起源、高度経済成長期にピーク。新技術導入に欠かせなかった技術者の企業内育成(労働者の自社育成:転職は不向きとの烙印)。
雇用労働者の平均勤続年数の短期化
非正社員の増加:雇用労働者の15%(84年)から34%(10年)
   日本型雇用慣行の枠外にある非正社員への職業訓練機会提供は低調に。
   非正社員は新規参入者(若者)に増えた。
年功賃金:特に40歳以上の中高年層でのフラット化
4 全入時代の大学のあり方(就職指導)
  進学率50.8%(2012年)に上昇しかつ、ほぼ全入という時代に大学教育が適合できていない?毎年55万人程が卒業。<戦前5%、85年でも26.5%
  <従業員1000人以上の大企業の採用数(2012年)約15万人
 <インターネットが就職活動激化に拍車。コピーすれば何社でも受けられる?

提案
(1) 多様な働き方・生き方を可能にする社会に
   レールに縛られないで生き生きと生きられる社会
   *40歳定年:新たな社会に合った再学習&転職
(2) アニメやコミックでの日本人気の根強さ
*「ソフトパワー」の活用に活路が無いか?
(3) 非正社員の増加を前提とする制度設計が必要に
   *垣根を低くし、中途採用促進への法改正を。 

参考情報
(1)供給過剰の大学生:進学率50.8%(2011年)、卒業生55万人
  戦前の5%、85年の26.5%(37万人)
(2)就職活動経験者の7人に1人はうつ状態(不安と不信に満ちた状態)
  なんとなく将来への不安感情が子供にも増加。
(3)入社3年内:教育・学習支援業や飲食業、若者48%離職。大卒28%、高卒35%(厚生労働省12・10・31)。
(4)静かで内にこもる傾向の子供が増えている。<外で遊ばない。ゲームおたく。
  居場所はネット空間。<アイテム代金盗み、他人のID借り、不登校にも。
(5)米国留学11~12学年度大学大学院在籍日本人前年度比6%減(7年連続減、2万人切れ)、中国人23%増(10~11学年度にインドを越えて以来大幅増加で1位に定着、約19万4千人)


  
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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