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拡散・分裂するイスラム過激派

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  リビア、エジプトなどでの独裁政権の崩壊で、北アフリカ各国の国境管理能力が弱体化、過激派の活動・国境移動が容易になっている。
  その結果、リビアではイスラム過激派が軍閥化し、米国大使らを襲撃・殺害させる事件なども発生した(12年9月)。
  日本人10人が犠牲になったアルジェリア人質事件(13年1月)の犯人(ベルモフタール)は、「イスラム・マグレブ諸国のアルカーイダ(AQMI)」の元幹部で、同組織から分離した「血盟団」が引き起こした。同被告は、近隣のマリやニジェールでのテロも首謀した。
  最近、シリアやイラクでは、血盟団同様にアルカーイダの「ジハード(聖戦)」思想に共鳴しながらも、アルカーイダの組織としての命令に絶対服従はしていないとされる「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」が活発化している。
  アルカーイダは元来組織としての行動というよりは、聖戦思想に共鳴した者によるアミーバ的なゲリラ行動を特徴としている。血盟団やISILのように確信犯的な人物によるゲリラ的行動はむしろ本来の姿と言えるのかもしれない。
  いずれにせよ、イスラム過激派の分裂・拡散傾向には警戒が欠かせない。シリア内戦など混乱・混迷状態の長期化は避けなければならない。
  多少の独裁も泥沼の混乱よりは良いという選択もすべきではないか。
 
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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