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香港「普通選挙」巡る対立

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  香港で3年後(2017年)に予定されている行政長官の、初めての「普通選挙」を巡って、実質的な帰趨を左右する手続きを巡る関係者の対立が激化している。
  親中派は、候補者に様々な「条件」を設けることで、実質的に自らに都合の悪い候補者を排除したいのが本音だ。民主派は独自の選挙案で対抗している。
  普通選挙を実施することは決まっているから、現在の最大の争点は「普通選挙」の定義となる。しかも、被選挙権資格に絞られる。親中派は様々な条件(「中央政府に反抗しない」「国を愛し、香港を愛する」など)を付けることで都合の悪い人を排除したいのに対して、できるだけ形式的な条件として自由な候補者選びを求めることになる。
  候補者を選任する指名委員会の構成が定まっていないことが、争いを複雑にしている。親中派は指名委員会を支配することで実質的に選挙を支配したい意向だ。二重に賜杯(コントロール)の保険が掛けられているということができる。
  国際的な評価次第で、中国は香港の価値を失うことにもなりかねない。行政長官選挙はそうした根本的な視点も欠かせない。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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