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中国の強まるメディア規制

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  中国はメディアを管理・規制しそれを正当化する動きがエスカレートしている。
  昨年5月、主要大学で「報道の自由」「市民の権利」など7項目を講義することを禁止する通達を出した。特に、メディア関連の学部、メディアに就職する可能性の高い学部での思想教育を強化させた。欧米流のジャーナリズム精神や自由主義思想を排除することが狙いだ。報道の自由や市民の権利といった価値観を否定・排除させるという意思表示だった。
  ついで国内メディア関係者25万人にマルクス主義などん研修を義務付け、今年、2~3月には試験を実施、合格しなければ記者証を更新しないことにした。当局の意図に従わない記者を排除するということに他ならない。
  外国人記者については、ビザの発給拒否が相次いでいる。一昨年、温家宝前首相の親族の巨大な不正蓄財疑惑を報じたNYタイムズ社の記者などの記者証やビザの発給拒否はこの1年半で3人目という(日経1・31)。
  こうした一連のメディア規制管理の強化は、習近平指導部の危機感が背景であることは疑いがない。何を恐れているのか。インターネットなどを通じて市民が声をあげる傾向が高まり、国内世論が政府に批判的になってきていうことへの危機感と言えよう。
  市民の批判に対して、それを体制への脅威として、封じ込めようという発想自体が、独裁体制当局の自らの体制への自信のなさといえよう。
  だから「新民運動」といった穏健な民主化運動などすらも許容できないこととなっている。
  必要な改革も、自らの差配で改革していくのであって、要求されて改革していくのではないという論理にどこまで正当性があるんか。全て黙って付いてこいという独善だ。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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