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戦略的互恵構築の知恵に期待  

第一次安倍内閣発足時のコメント


  安倍首相は就任早々に中韓両国を訪問、首脳会談断絶という異常事態に終止符を打った。折からの北朝鮮の核実験ショックはネック・靖国問題の比重を下げた。強運の安倍首相は、拉致で政権、核実験で中韓との修復のチャンスを手にした。勿論、靖国・歴史認識での
同床異夢は今後も不安要因であり続ける。会談断絶は両国首脳の力量不足の故。どちらか一方の問題でないことは明確に指摘されなければならない。執拗に迫った靖国不参拝確約条件化を両国が降ろしたのは、中国では汚職事件に関与した上海トップの陳良宇党委書記解任などによって権力基盤を固めた胡錦涛国家主席の打開意欲のなせる所。「仏独関係のようになりた「仏独関係のようになりたい」との王毅大使発言(10           月8日付日経)、両国外務次官の交渉過程での真相、いったん帰国した上で翌28日に極秘再来日した過程に胡主席の決断を解析した本紙10月2日付解説はみごとだった。               それまでの本紙論調では胡政権の意欲の強さの度合いを必ずしも踏まえないまま、不参拝の確約が会談の前提との論がめだっていた。安倍首相には中国側の意欲の高さを捉えて首脳間の信頼関係の構築につなげていく力量を期待したい。特に、両国の感情を踏まえ、靖国を外交問題としない形にする知恵が求められる。ソウルでの記者会見で阿倍首相が靖国関連質問に被害者である中韓国民の気持ちを「重く受け止める」と答えた言葉は文字通り重い。盧大統領には極端な反日姿勢で招いた外交的孤立感を払拭させたい思惑や乗り遅れを嫌う心理もあった。         
 
 北の核実験        
北の動きに一番衝撃を受けたのは太陽政策で通してきた韓国。儀礼的訪韓が両国の連携の実を揃えさせた。実験実施後の中国側の危機感を「かつてない局面」との現地紙表現を伝える6日付記事は時宜を得ていた。米下院情報特別委報告(3日)で「日本・台湾・韓国も核計画に走る可能性」と指摘されたことは要注意。ワシントン・ポスト紙は「日本も核武装懸念」(8日)などと東アジアでの核武装ドミノ懸念を解説した。東京発の「軽率な核武装
論や先制攻撃論が外交上の自殺行為に等しい」(朝日10日夕刊)との感覚に同意。          安易な放置はわが国の非核方針堅持への疑念を生じさせかねない。政府はもとより各紙も世界のわが国の方針変更への懸念を国民に伝え、かつ世界に向けての十分な発信が欠かせない。

魂の篭もった言葉         
首相を迎えた8日付人民日報の記事紹介で「知恵のある人」(9日)との評を小見出しにした感覚を評価。思い込み突出型の前首相流ではなく、新首相には熟慮           の上の知恵を出してほしいとの意が伝わる。
安保理非公開協議の報道から。日本案に「米朝協議の必要性を盛り込んだら」とのロシア・チュルキン国連大使の発言に反発した、米ボルトン大使の「米
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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