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米露、ウクライナ巡る論争

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  国際法を巡る解釈は最終的には軍事力を含む実力(腕力)で決着つけるという人類の歴史の事実・現実には変化がない。
  アメリカは軍事を含み腕力を振るう能力も意思もない。その結果、ロシアがどこで腕力を納めるのかが注目されるということになる。ロシアも、経済不振を始め、手負いの身。どこかで矛を収めるしかない。自らにとって有利なギリギリのところを目指していくところまで行くということになる。

  米国は、クリミアの住民投票を「ウクライナ憲法や国際法に違反する」という主張だ。
  ロシアは、「国際法と国連憲章の規範に完全に一致する」という主張だ。
  双方とも主張の詳細ま根拠は示していない。

  欧米などは、ロシア軍の実効支配の下で行われる住民投票が「領土保全に対する武力による威嚇又は武力の行使」をしないように求めた国連憲章第1章第2条や「ウクライナの現存する国境を尊重する」とした1994年の米英露のブタペスト覚書に違反するとみる。
 一方、ロシアは国連憲章第1章第1条の「人民の同権及び自決の原則の尊重」などに依拠する。(日経3・16)

  ウクライナ憲法には領土の変更は国内全域での住民投票が要件になっている。クリミアはウクライナの自治地域だから、ウクライナ憲法に基づくロシア編入は出来ない。
  ロシアは、ウクライナ新政権を非合法とすることになる。違法な政権しかない、合法なのは前政権という主張。
  クリミアは住民投票を経て独立を宣言、独立した上で、ロシアン編入要請することになる。
  クリミアの独立を認めるかどうかが一つの論点になる。
  ロシアは機能する政権が存在しない地域の編入要請を可能とする法律を用意して、クリミア併合に対応する構えだ。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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