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台湾学生の議会退去~馬政権への危惧

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  台湾で中国と結んだサービス貿易協定の発効に反対して立法院(国会)を占拠していた学生らは4月10日、24日ぶりに退去した。
  王院長は6日、協定を立法院が監督する条例が成立しない限り、サービス貿易協定の審査のための与野党協議を開かないことを宣言した。
  台湾議会は今後監督条例を巡る攻防が焦点になる。
  
  馬総統は「経済での中台緊密化、政治での一定の距離」という微妙なバランスを取ってきた。2016年前半の次期総統選が近づくにつれ、このところ馬総統が中国との首脳会談に踏み切るなどとの観測が出るにおよび、残り任期中に対中関係で、歴史的な事跡として個人的な評価を高めることを目指して、台湾の将来の在り方を危うくするような妥協をしかねないとの危惧が台湾で高まっている。

  学生の議会占拠という非常手段に出たことを台湾住民が支持する形になったことの背景に、こうした馬総統の中国ペースで前のめりになることへの懸念が高まっていることがあった。

  台湾の過半数の住民に中国に事実上飲み込まれることへの警戒感が強いことを示している。台湾の住民は今のままでいたいということだ。

  中国の台湾統一化工作のとん挫とみられるが、工作を諦めることはあり得ない。更なる台湾での「揺れ」が予想される。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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