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 露プーチンの勝利、米オバマの負け~稚拙な中国習近平~

  米元CIA職員の扱いでの米露中三国の鞘当の顛末採点結果は表題の通りだ。ロシアが亡命を受け入れるということだが、米露で取調べを行うとして、形の上での米国へのメンツを立てさせた。それだけで露は勝利といえる。
しかも「反米行動を取らない」と、米国に恩を売ったということ。うまくいけば、露は米国の情報収集の実態を洗いざらい把握することができるということ。中国は、米露に、香港での事実上の元職員を支配した事実から慌てて出境させたという取り扱いの顛末まで握られた。元職員は露で一生絞るだけ絞られる羽目になった。哀れと言うしかない。その後、伝えられるように、たとえ、ご破算になっても露は失うものは少ない。
   
   同時進行の付録があった。米が日本大使館など38公館を盗聴していたと、英紙が報じた(ガーディアン6月30日電子版)。情報源は同元CIA職員だった。
   何を血迷ったのか、オバマ大統領の反応が悪い(情報機関はどこでもやっているではないか。米国は同盟国を害しはしない。信じてくれ。・・・とのトーン)。「米国情報機関による情報収集の対象、手段については公表しない(コメントしない)」というのがあるべき応答要領だ。この要領を超えた応対は正直と言えば言えるが弊害が多い。今後、中国など他国による情報収集を非難できなくなってしまうではないか。
   大国と言えども、どこもここも素人ばかりの世界になってしまった。
   
   改めて言うまでも無く、大国たるもの、情報機関を駆使して、あらゆる手段で情報を収集しているというのが現実ということだ。それ以上でもそれ以下でもない。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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