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米国の出方を瀬踏みする中国

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 中国は南シナ海での領有権でもめるベトナム、フィリピンとの摩擦の高まりを覚悟して強硬姿勢を崩していない。石油掘削や滑走路の建設など決定的な実効支配をエスカレートさせている。
  シリアやウクライナで強硬な行動を抑制する米国が中国に対して決定的な介入はしないと読んだ上で、その限界を瀬踏みしている。
  ズバリ軍艦の派遣などはとらない口先介入で済ませるそのギリギリまで攻勢に出るということ。
  国内に対外強硬派が存在し、習政権への影響力を強めている。国際社会は中国の力による現状変更を認めてはならない。そのために中長期的に中国にとって利益にならないと知らしめることが有効だ。
  地続きのベトナムでの反中行動の高まりは中国としても損失が大きい。両国の経済関係は切っても切れない程の関係にあるからだ。
  ASEAN諸国がどこまで団結できるか。国際社会がどこまでASEANを支えることができるか。我国としては、経済面でASEAN諸国に最大限の支援をしたい。それが我が国の為に最も有益でもある。当面の中国の攻勢の矢面に立たせられるフィリピンへの支援が肝要だ。
  米国は中露接近を警戒している。しかし、ウクライナ問題を政治的に解決することで、ロシアはやがて冷静になるだろう。長期的な問題はむしろ中国の現状変更への野望だ。
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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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