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香港への管理強化に走る習政権

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  高度の自治権を認められた香港に対する中国政府の管理強化が露骨になっている。
  6月10日、中国政府は突如、「一国二制度白書」を発表、「香港に対する全面的な管轄統治権を持つ」と宣言した。
  民主派は、2017年の次期選挙で、香港基本法(憲法)で定められた行政長官選挙の「普通選挙」導入をめざしている。
  白書に反発し、民主派の中核政党・民主党は、インターネットで白書に反対する選挙の実施要求を求める投票を実施している(20~29日)。人口700万人の香港で、18歳以上の成人を対象とした投票で、100万人を超える賛成者を獲得する見込みという。
  更にセントラル地区の占拠による民意表明も検討しているという。
  こうした、民主派の動きに、中央政府は強い警戒感を示している。  
  中国の李源潮国家副主席も直接警戒感を表明(4月)。
  新華社の元支社長を通じて「戒厳令」の布告まで言及させた(6・10)。

  中央政府が民主化・選挙に警戒感を強めれば、民主派はこれに強く反発するという連鎖になっている。
  民意を抑えるしかない中国の独裁制度の正当性に対する説得力は乏しい。

  経済力をアメに、武力行使をムチにした中国の姿が、香港で鮮明になっている。

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プロフィール

大貫啓行(おおぬきひろゆき)

Author:大貫啓行(おおぬきひろゆき)
麗澤大学経済学部・大学院教授(2014年4月から名誉教授)、(公)モラロジー研究所教授。元警視監。
東京大学法学部卒業。
1967年警察庁入庁。内閣官房、外務省、防衛庁への出向も経験、中国情報分析を中心とした内外情報畑一筋30年のエキスパート。
お問い合わせはkikikanri110@gmail.comまで。

在中国一等書記官(文化大革命直後の政治情報収集)、警視庁外事1課長(ソ連スパイ・レフチェンコ事件を指揮)、内閣情報調査室国際部(中国・ソ連分析キャップ)、防衛庁調査1課長(ソ連による大韓航空機撃墜事件の事後対応)、秋田県警察本部長、長崎県警察本部長(雲仙普賢岳噴火災害警備を指揮)、警察大学校特別捜査幹部研修所長、警察庁国際部長(初代国際部長として、阪神淡路大震災、オウムサリン事件、国松警察庁長官狙撃事件等の危機管理に携わる)、中国管区警察局長等を歴任し、1996年より麗澤大学教授・2014年より同大学名誉教授。

川崎市顧問・危機管理アドバイザー(2004年~2014年)をはじめ、多くの自治体で各種の顧問・委員等も務めている。
【著作等】
(著書)「変革~日本の対外姿勢と危機管理」(広池学園事業部)
「現代中国の群像」「暮らしの法学~安全を考える社会システム」
「国際紛争と日本の選択」『暮らしの行政~私と公の共生システム」
「説得力の養成」(以上麗澤大学出版)
「中国はどこに向かう」(白金出版)ほか
(論文)「災害に関する危機管理」「雲仙普賢岳噴火災害警備考」
「在ペルー大使公邸占拠事件の考察」「公務員における意識改革の現状」
「中国~国家・社会変革方向の考察」(以上麗澤大学紀要)など

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